人身傷害保険は等級ダウンしません

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人身傷害保険は等級がダウンしません

自動車保険を使用した場合は3等級ダウンが基本です。自動車保険の無事故等級割引制度は6等級から始まり1年間無事故で1等級上がって7等級になります。損害保険会社の最上位は20等級です。(全労済は22等級)

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保険を使うと3等級ダウンしてしますので小さい事故だと保険請求しないで自己負担した方がいいケースは結構有ります。しかしながら人身傷害補償保険は保険請求しても等級ダウンしませんので交通事故で負傷したら必ず請求すべきです。損害保険会社も人身傷害補償の請求放棄は基本的にはないと考えしつこいぐらい請求勧奨をします。(請求勧奨とは保険会社がお客様に請求を促す行為です。これが十分にされていないと不払いにつながる恐れがあります)

まずは保険会社に事故の報告をして支払いの対象になるか否か計算してもらうのが賢い契約者ですね。でもなぜ人身傷害補償保険は請求してもダウンしないのでしょうか?そんな素朴な疑問を考えます。

なぜ等級ダウンしないのか?

等級ダウン事故とは

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そもそも無事故割引等級は運転者の事故危険度を表す指標です。運転者に過失責任があり相手方に損害賠償をしたケースは3等級ダウンします。
また同様に自分の過失で壁に衝突し車両保険で車を直したら、3等級ダウンします。

1等級ダウン事故とは

運転者の危険度に関係なく発生する事故もあります。盗難や窓ガラスの飛び石事故です。運転者はなにも悪くありませんので、保険使用しても3等級ダウンでなく1等級ダウンの救済措置が取られます。
注)念のためですが、2012年10月1日以降の始期の契約は1等級ダウンになります。以前は等級据置の救済処置がありましたが廃止されました。とほほ。

人身傷害保険の場合

歩行中に轢かれたり、他の車に乗車中に事故にあったとしても、その人の車を運転する危険度が上昇する事とは無関係です。自動車保険は運転者が事故を起こす危険度で保険料が決まります。

参考・原付補償特約も同じです

よく質問があるのが原付特約を使用した場合はどうなのか?と言うのがありますが、同じです。あくまで自動車を運転するリスクですので、原付で事故を起して保険使用しても等級はダウンしません。原動機付きバイクと自動車を運転する能力は異なります。

人身傷害保険は等級ダウンがないのは損害保険会社全社共通

別の考え方をしてみると人身傷害保険も傷害保険の一種ですのでそもそも等級ダウンと言う考え方すら必要ないかもしれません。傷害保険でも治療費の実費を負担するタイプの商品も多くありますので、単に自動車保険にくっつけたと考えると分かりやすと思います。

生命保険・傷害保険にはそもそも等級ダウンと言う考え方はありません。加入期間中であれば、傷害保険は何度でも請求可能です。怪我を多くする人にとってはいい保険です。

(私見にはなりますが、そもそも人は何度も大怪我はしませんが、軽度の傷害・・例えば階段から落ちた・公園で転んだ等で怪我を1年間に複数回経験する人は多くいます。1年に12回以上請求する人がいる一方で何年も請求されない人もいて保険の制度を考えると複雑な気持ちになります。)

人身傷害保険は等級ダウンしませんを動画で解説